「器」という文字のルーツが気になり、以前調べたことがあります。
でもそのルーツはあまり知りたくないものでした。
それをなぜか今日、ふと思い出してしまいました。
「器」は、4つの「口」と「大」という字でできていますが、
元々「器」という文字は、「大」ではなく「犬」だったとか。
4つの「口」は、神様への捧げもの、または祝詞を入れる器のことで、
「犬」を充てたのは、犬を生贄として捧げお祓いをしていたから。
つまり、生贄にした犬を入れるモノ、というのが「器」という文字のルーツ!
確かに古代は、日本に限らず界中で、犬どころか人さえ
生贄にしていたという歴史があります。
が、犬をこよなく愛している私が、よりによって、
そんな意味を持つ「器」を扱う仕事をしている・・・・。
そしてこんなことを書きながら、
私はもう一つ、犬にまつわる不思議なことを思い出してしまいました。
1年ほど前から津軽三味線を習い始めたのですが、
津軽三味線の皮は犬の皮なのです。
三味線は猫だと思っていましたが(猫でもかなり辛いことですが)、
長唄の三味線は猫、津軽の三味線は犬、なんだそう。
私の息子は生涯ただ一人(一犬)、昨年旅立ったタローだけです。
それほど犬を愛して愛してやまない私が、
よりによって、犬の皮を用いた楽器を演奏しているのです。
いったい何の因果でしょう?
とはいえ、
文字のルーツも深く面白く、それを紐解くと、
古代の人々の様子や当時の儀式、しきたりなどがわかって来ます。
知りたくないこともありますが(笑)、
何にせよ、ルーツを知ることは、知識や理解が、
ほんの少しでも深まるような気がして、
知ろうとすることを忘れないようにしたいと思います。
そんなようなことをなんとなく考えていて
「器」の文字のルーツに行き着いたこと、
今わかりました(笑)。