会所は、8月25日まで七夕です

笹の葉に かけて祈るは天高く 安らげる日を 乞える日ばかりと

あたらしき 暦の上の七夕も 四界の晴れよ 風もゆけかし

これは、先日主催した「七夕」がテーマの歳時記講座で
ご参加いただいたお二人の方の
「世界の平和を心から祈りたい」
「七夕の夜の一瞬でも世界が元気になりますように」
という想いを受けて、麻呂先生が作ってくださったもの。

古代日本には、夏の終わりに新しい着物を織り、
その生地を棚に並べ神様に供える「棚機(たなばた)」という行事がありました。

また、中国には、神々に衣服を作る仕事を任されていた織姫と、
牛飼いの彦星が恋に落ち夫婦になるも、
仕事を怠けたことに怒った神が二人を引き離し、
7月7日にのみ逢瀬を許すという「織姫彦星」の天の川伝説と、
裁縫などの芸事を祈念する「乞巧奠(きこうでん)」を組み合わせた
「七夕」という儀式がありました。

日本と中国の儀式や伝説が融合して
日本の節句の一つになったのが、7月7日の「七夕」。

中国の「乞巧奠」が日本に伝わると、
和歌や書道の上達を祈念するものに変化! 
笹に短冊を吊るすのはその名残なのです。
つまり、日本の七夕は、裁縫や書道など芸事の上達を祈念する行事へ、
やがて天に願い事をする行事へと変化してきた節句の一つなのです。

私はこれまで、暮らしの中の行事のルーツや意味を学びたいという思いで
講座を主催してきましたが、「学ぶ」というのは愚もうかも・・・。
「学ぶ」のではなく、私たちの先祖に「寄り添う」気持ちがまずは大事なのではないか。
麻呂先生が和歌を作る様と、
その和歌に、当人のみならず、
一緒に参加された方たちが感動し共感されている様を見て、
思いを新たにしました。

旧暦の7月7日は、今の暦の8月25日です。
コロナに加え、大雨による甚大な被害に見舞われている日本。
いったい日本は何をしたのでしょう?
それほどまでに、天の怒りをかってしまうほどの何をしたのでしょう?

自問しながら、8月25日まで、祈りたい思っています。

美命の会所は新暦と旧暦で節句を祝います。8月25日まで、七夕飾りを楽しみます。

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